-.衛星データを活用したコミュニティの環境保全活動支援

地球環境の監視を目的に,国(政府)および民間企業が地球観測衛星を打ち上げ,宇宙からの地球環境のモニタリング体制は,日進月歩で,充実した仕組みが構築されつつある。一方においては,衛星観測結果の利活用に関しては,一般市民が日常的に使用するような,ありふれたデータ利用までは至っていない。これまでの衛星データは,空間分解能(10m〜30m程度が主)が低く,日常の写真でいうピンボケしたような様相であり,現実世界(ヒトの認識・識別レベル)と大きく剥離し,一般の感覚としてつまらないデータであったことは否めない。しかしながら,昨今では,50cmクラスの空間分解能を有する衛星データ(高分解能衛星データ,例えば:JSI, Pasco, Hitachi S)が提供されるようになって,現実空間をリアルに再現し得る程度の画像を入手できるようになっている。よって,衛星データから分析される植生環境,水質環境,熱環境といった環境情報がコミュニティレベル(スケール)で入手できる状況となっている。

日本における昨今の社会状況に目を向けてみると,東日本大震災において,あらためてコミュニティによる恊働の重要性が再確認された。我が日本は,平時では,社会システムの運用はとりたてて大きな問題になることは少ないが,災害時においては,コミュニティによる恊働が非常に大きな力となる。恊働は,日々の活動によって培われるもので,急造できるものではない。また,コミュニティは経済的にも独立して活動を維持し続けることが理想であるが,コミュニティの核の創成段階においては,行政の支援はもちろん専門機関の支援など,“助走期間”での支援機関の関わり方の仕組みが明確であることが望ましい。

Trophic state index (TSI)